今年の第1位は

 2学期開始から1週間、授業の方も順調に一巡。

 1・2年生向けの専門基礎講義では、夏休み中の宿題としてあったレポートを回収しました。プラトンからアレントまで、政治思想家十数人の名前を挙げ、「この中から一人を選び、その主著を読んでその意義を論ぜよ」というのが課題です。その範囲内で、何を読むかは学生次第。

 さて、今年は何がよく読まれたでしょうか?

 <結果発表>

 第1位 マキャベリ君主論
 第2位 ルソー『社会契約論』
 第3位 丸山真男『日本の思想』
 第4位 ヴェーバー『職業としての政治』
 第5位 マルクスエンゲルス共産党宣言

 …まあ、順当と言うか、例年に近い結果です。マルクスエンゲルスが意外と多かったことが、今年の特徴と言えば特徴かな。『空想から科学へ』も結構いたし。世相かも。

 マキャベリ君主論』は、毎年のように首位を争い、今年も131名中29名に読まれるという強さだったんですけど、大学入りたての学生にそんなに選ばれるのは、なんとなく意外な感じもするんですよね。ルソーとかならわかるんですが。他の大学でも、マキャベリはよく読まれているんでしょうか。

 ちなみに、僕が大学生になって最初に読んだ政治思想の古典はロックの『市民政府論』です(これは確か)。次が、ルソーの『人間不平等起源論』だったかな(これは記憶がやや曖昧)。

 さて、採点。来週の講義で優秀レポートを発表すると約束したので、今週中に131部、全部見ないと…。