火曜日はいつも雨

 学部ゼミを火曜日にやっているのですが、今年度はこれまでのところ雨が降る率が半端ではない。いつも傘を持ってゼミ室に行っているような気がします。大体、ゼミ初回からして激しい雷雨の中だったし、昨日に至っては台風。誰か雨男/女がいるのか?
 さて、ゼミということで、恒例の書評の日。僕がゼミ生に紹介したのは以下の2冊でした。

 ①原発金融危機対応などもあって、「専門家」と政治との関係は最近とみに話題となるテーマ。もちろん、この企画が進行中のころは、それらはまだ起きていなかったわけで、非常に先見性がある企画だったのではないかと。しかも、専門家自体を中立的ではなくそれ自体選好を持ったアクターとしてとらえる視点なども、非常にタイムリー。企画に時代が追いついたという感じでしょうか。

専門性の政治学―デモクラシーとの相克と和解 (MINERVA比較政治学叢書)

専門性の政治学―デモクラシーとの相克と和解 (MINERVA比較政治学叢書)

 ②政治の両義性というか不安定性というか、何かこう「すっきりしない」ところこそ政治の本質なのだ、ということは、僕もよく講義などで伝えようとして苦心しているところなのですが、本書ではその辺りが巧みに表現されていると思いました。

政治学 (ヒューマニティーズ)

政治学 (ヒューマニティーズ)

 …で、ではゼミ生はどんな本を書評しているのかを、たまには少し紹介してみようと思います。今回、ゼミ生が取り上げた本の中で言うと、たとえば次の2冊なんかはよく読まれており、何度もゼミ書評に登場しています。

市民の政治学―討議デモクラシーとは何か (岩波新書)

市民の政治学―討議デモクラシーとは何か (岩波新書)

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)

 また、今回は以下の本を取り上げたゼミ生もいました。これなんかは、僕も学部生のころに取り上げたことがある本で、なんというか、世代を越えて読み継がれているなあ〜、と。

自由主義の再検討 (岩波新書)

自由主義の再検討 (岩波新書)

 さて、今週末は某学会。討論者なのでそろそろ準備を本格化させねば。夏休みも近づいているし、徐々に講義中心モードから研究中心モードへと切り替わる時期です。