8.31

 8月31日。わが大学では夏休み最終日。ただでさえ切ないのに(苦笑)、政治はアレだし、野球はコレだし。某先生の口癖ではないですが、「何か面白い話ない?」と学生とかに聞いて回りたい気分です。その意味では、授業再開は良いタイミングなのかもしれませんねえ(なんだかんだ言っていますが、授業など学生との交流が増えるのは、嫌ではない)。

 今年の夏休みは、特に8月は、会議と雑務にかなりの時間を取られた上に、1週間に伸びた夏季一斉休業期間(研究室来てもエアコンつかない)は、スパッと帰省に使ってしまったので、研究に仕えた時間は例年に比べても少なく、進捗状況がどうなんだろう?という感じではあります。

 ただ、ようやく最終週の今週になって、かなりまとまって研究時間を取ることができたので、少し盛り返した感はあります。9月に予定されている研究会報告に向けては少し目処が立った(方向性は固まってきた)一方、もう一本秋に執筆予定の論文については、ストーリーは固まってきたけど、資料の山に追われていて、若干苦労しているところ。

 実は夏前に、もう一つ秋に締め切りの来るお仕事のお話をいただいていたにもかかわらず、諸般の事情からお断りせざるを得なかったのですが、もしお引き受けしていたら、今ころ大ピンチになっているところでした。

 ただ、この夏は、例年に比べて、新刊を中心に多くの本を読むことができたような気がします。そのうちのいくつかは、2学期に、また恒例のゼミ書評で紹介していこうと思いますが、特に興味深かった本をいくつか挙げておこうと思います。

反転する福祉国家――オランダモデルの光と影

反転する福祉国家――オランダモデルの光と影

 著者の水島先生からいただいた本。オランダに関してですが、いろいろと想像力を働かせると、他の国(たとえば日本)などに関しても、いろいろな示唆を得られて面白かったです。
政党支配の終焉―カリスマなき指導者の時代 (サピエンティア)

政党支配の終焉―カリスマなき指導者の時代 (サピエンティア)

 こちらはイタリア。この本を読んだ後、某イタリア研究者と話す機会があったのですが、やはり現在のイタリア政治を見るうえでとても良い本とのこと。また、村上先生が翻訳される本はいつも興味深い気がします。 小堀先生からいただきました。現在の日本でモデルにされているイギリスの制度自体が、現在揺らいでいるという内容。イギリス政治研究者が日本において伝えていかなければならないことに、きちんと取り組まれているという点で、感銘を受けます。

 あと、小説は宮部みゆきの昔のものを何冊か。新しいものでは、森見登美彦の↓がよかったです。
 

ペンギン・ハイウェイ

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