秋の気配

 ようやく涼しくなってきて、研究などには良い季節になっているように思いますが、どうもここ数年、この季節に鼻炎を発症するように…。温度変化のせいだと思ってはいますが、花粉症説も(ちなみに、目も微妙にかゆい)。

 秋は出張が多くなる時期でもありますが、先週末には恒例のイギリス政治研究会へ。今回は報告者ということで、労働党の理念・組織・変化をテーマに、現在の状況などについて発表してきました。順番が3番目(4人中)だったので、参加者の皆さんのエンジンがフル回転しだしたころでもあり、いろいろなご意見を頂戴しました。この研究会で進行中の企画(そのための発表だった)にはもちろん、自分自身の研究テーマに関しても、いろいろ有益なサジェスチョンを得た感じがします。

 さて、学部ゼミの方では、4年生の卒業論文中間報告を終え、3年生の「自分の研究テーマに関し、重要な文献を選んで報告する」シリーズに入りました。順次テキストは決まっていきますが、とりあえず今週と来週はこれです。

地方分権改革 (行政学叢書)

地方分権改革 (行政学叢書)

道州制 (ちくま新書)

道州制 (ちくま新書)

 地方分権系は、僕自身はあまり得意ではない領域ではあるのですが(苦笑)、ゼミ生からは毎年必ず出るテーマで、今年もそこからスタート。

 また、恒例のゼミ書評も。僕は以下の2冊を紹介。

①「ある視点から一貫して書く」ということの、とても良いお手本になる1冊で、ぜひゼミ生に読ませてみたい。また、「迂遠にも思えるこの作業を欠く限り、…学術的な分析が深まらないばかりか日本政治が大きな課題に直面するたび、ポイントを外した批判とそれによる時間や人的資源の不毛な浪費が繰り返されることになりかねない」といった姿勢、また比較政治や外国政治を専門とするものが日本政治を論じる意味など、いろいろな点で共感。

首相政治の制度分析- 現代日本政治の権力基盤形成 (叢書 「21世紀の国際環境と日本」)

首相政治の制度分析- 現代日本政治の権力基盤形成 (叢書 「21世紀の国際環境と日本」)

②こちらは、「面白い」という評判を聞いて読んでみました。労農派vs講座派とか、いろいろ懐かしさも(いや、もちろんリアルタイムではないですが、学部生・院生時代とかにその辺も勉強したので)。

新しい左翼入門―相克の運動史は超えられるか (講談社現代新書)

新しい左翼入門―相克の運動史は超えられるか (講談社現代新書)