秋の出張シリーズ

 秋は出張が多い季節ということで、9月下旬の京都に続き、10月の連休は学会のため福岡へ行っていました。福岡は(というか九州上陸自体が)初めて。あまり行ったことのない場所へ学会で行くと、とにかくその土地のものを食べてこようというのが、最近の僕の傾向となっております。今回も、博多ラーメンなどを食してきましたが、一番おいしいと思ったのは「胡麻鯖」でした。また、大好きな「博多通りもん」も、しっかり10個入りを買って帰路に。
 
 もちろん、学会自体も真面目に参加してきております。以前から関心のある「熟議と代表制」との関係や、「アカウンタビリティ」、そしてもう少し大きく「政治と経済との関係」について、考える機会を与えてもらい、いろいろ刺激を受けて帰ってきました。

 さて、戻ってくるとさっそく学部ゼミ。恒例のゼミ書評で僕が取り上げたのは以下の2冊でした。

 ①いつも分厚いなあ、というのが第一印象ですが、その理由は小熊さんがとても丁寧な議論をする方だからなんだろうな、というのが本書の印象。「教員」としては、こういった、政治を議会や政党などに限定しない考え方について知ってもらうためにぜひ学生には読んでもらいたいという感想を持つとともに、「研究者」としては、こういう状況だからこそ議会制や政党についても諦めず考えてみたいというエネルギーもいただいた1冊です。

社会を変えるには (講談社現代新書)

社会を変えるには (講談社現代新書)

 ②こちらは夏休み中に読んだ本として既に紹介済みです。イタリアの現状がわかるだけでなく、それを「パーソナル・パーティ」といった抽象概念、さらにはウェーバーの議論などとも結びつけていくその奥深さが、面白いと思った理由です。

政党支配の終焉―カリスマなき指導者の時代 (サピエンティア)

政党支配の終焉―カリスマなき指導者の時代 (サピエンティア)

 ゼミ生のテキスト報告も順調に進んでいます。

 今週のテキストは

国際移民の時代[第4版]

国際移民の時代[第4版]

 来週はこちら
国境を越える政策実験・EU (政治空間の変容と政策革新)

国境を越える政策実験・EU (政治空間の変容と政策革新)

 いずれも、一部の章を扱います(扱いました)。

 しかし、10月は油断しているとすぐに忙しくなる恐ろしい月でもあります。今年も、油断していたわけではないですが、相当ハードな月になりそうです。